どきり、とした。 あの寺を継いでいいのか迷っている、っていうことは。 もしかして、マコト、気づいてるのか? 「ほら、やっぱりいた。まこちゃん」 店の入り口で、マコトを見つけて、女の子が笑顔で手を振っている。 そのとなりで、こちらを睨むように見ている、いつもマコトと一緒にいる男子。 「あ、みっちゃん。吉田」 マコトが、ふわっと、笑う。 それだけで、マコトが心を許している親友なんだって、わかる。