――――次の日。


「結っ!!!」
「え、あー...は、おはよ」
「おはよ、じゃないよー!!!!何で昨日帰ったの!?」
「いやぁ...ごめん、調子悪かったから...」
「あの後貴斗先輩追いかけに行ってくれたんだよ?
 功先輩も、和先輩も!」
「...え?」


功も、和先輩も...?


「貴斗先輩には会ったんだけど...
 功と和先輩は知らなかった」
「じゃあお礼言いに行っておいでよ」
「いや...うん、行きたいけどさ。
 ちょっと教室まで行くのは怖いから...うん」
「まぁ...好きなタイミングでいきなよ」
「そうする。ありがと。」


あの後私は...
なぜか貴斗先輩にぜーんぶ話しちゃっていた
...だから、つい、口からでまかせってことも。
でも今になっちゃ心からかっこいいなって思ってる気がする。
...あれ?私ほんと、どうしちゃったんだろな
本当は、貴斗先輩ってもう少し絡みにくい人だと思った
うん、ちょっとやんちゃしてる人だと思うしね
和先輩ほどではないけども。


「結ー!和先輩たちいるよー!」


...そして解決していないし。
本当の気持ち、友達に言ってみなよって
昨日貴斗先輩は言ってくれた
だからしてみよっかなー...なんて。
でもさ。言ったところで
引かれたり...しないかなーなんて。
思ったり。
...だから今のところこんな感じで。

そんなこと思いながら
窓からひょこっと顔を出してみた
...朝からわちゃわちゃやってるなぁ。
3年生の人気男子先輩たちが
外でわちゃわちゃやってる光景だった。
...すると


「...ん?」


...貴斗先輩が手ぇふってる!!!?
いや、誰に!?友達叫んでぶんぶん手ぇ振ってるけども!!!
キョロキョロ見渡していると
...指、を指してる?
んでまたキョロキョロ見渡した
すると
...貴斗先輩が首をぶんぶん振ってる。ww
ちょっと笑えちゃったww
...私だっていう可能性はあるかな
そう思って、胸の高さらへんで少し手を振ってみた
...すると
...貴斗先輩の顔が『ぱぁっ!!!』という効果音が付きそうなほど
明るくなった。ww
...あ、私だったんだ
他の先輩が貴斗先輩の行動に不審に思ったのか
先輩たちまでもがこちらを見上げている

...ん?

功と和先輩も手ぇ振ってる


「「「「っきゃーーーー♡」」」」


...
さっきから思ってたけど皆歓声すごいね。
貴斗先輩の時もすごかったけども。
で、和先輩が...


「...すぅっ... ゆーーーーいーーーー!!!!!」
「「「「「「!!!!!!!!?」」」」」」


ちょっ、ちょちょちょちょちょぉ!!!!?
いや、すっきり!ってした顔してるけど!
何やってっ...!恥ずかしい!!!!
貴斗先輩はケラケラ笑ってるし...


「ゆーーーーんーーーーー!!!!!!」


!!!!!?
だからあああああああああああ!!!!?
乗るんじゃないよっ!!!!やめてよっ!!!!


「ちょっ...恥ずかしいっ....」


友達の視線が痛いし...
あぁ、もう最悪っ...
...でも、悪くないかな