ミアが、本物のミアが一緒に探してくれればきっと、すぐにカイトは出てくると思う。
だってアイツはミアの第一ソーサラーだから。
ミアの第一ソーサラーだという事に誇りを持ってたから。
だからミアがいれば、きっとカイトは出てきてくれる。
……それをどこか寂しいと思うのは、ただのエゴだろうか。
「でもどうやってどこを探せばいいんだろう?」
そう呟いた瞬間、暗闇だった目の前に無数の扉が現れた。
以前見た扉ではなく、三角形やらひし形、星の形をした扉まである。
何かのモニュメントのように見えるそれは、暗闇の空間にホワッと浮かび上がる。
『扉の中に、カイトは眠ってる……』
「じゃあ、どの扉にカイトがいるの?」
『どの扉にもカイトはいる。けれど実亜が探し求めているカイトはこの中のどれかひとつだけ』
「そんな事言ったって……」
こんな数の扉の中から、ただひとりのカイトを探せって?
見えるだけでも何十もの扉があるっていうのに。