「ご懐妊ですよっ♪烏丸胡蝶様っ…」

女や少納言達は笑顔で言った。

「おめでとう、胡蝶」

智鷹様は、鼻で笑うかの様に言った。

私は、近くにあった湯飲みでお腹を殴り始めた。

「烏丸胡蝶様っ!?お辞め下さいっ!!赤子に触りますっ」

「良いわっ……望まれずに産まれた子供なんて、愛せないっ」

「胡蝶っ!!辞めなさいっ」

智鷹様が叫んだ。

「どうして?」

「どうして辞めなきゃイケナイの?」

智鷹様の顔が一瞬歪んだ。

「ねぇっ…愛せないのは誰っ!?私っ?違うわ…貴方よっ!!」

「…胡蝶」

「私は、腹の中の子供を愛しているわっ」

私は、泣き崩れた。