「藤咲花様っ!!」

「少納言…」

「男共っ!!牛車を出しなさい」

「…少納言?」

「正忠様の所へ行きましょう」

「無理よ…正忠様は待っていてはくれてないわ」

「行ってみないと分からないでしょう?」

少納言は私の腕を持ち、牛車へと誘導した。

ゆっくりと牛車は、正忠様の所へ動き出した。