しどろもどろに言い逃れしようとするあたしを、愛は確かめるようにジッと見つめる。



愛はしばらく、あたしを見つめた後ため息をついた。






「……ま、いいや。俺は、トウくんには優しくしないからね。」






「……?どーゆーこと?」







「……そのまま気づかないで、ずっと俺の姉さんでいてね……ってこと。」






突然の、弟のこんなカワイイ発言にキュンとしない姉なんて…いるんだろうか?


本当に、あたしの弟はカワイイ!







「もー!なに言ってんの!愛は一生、あたしの弟でしょ!!」





なんか急激にテンションが上がって、勢いにまかせてバシーン!と愛の背中を叩いた。






「………いったー……。」






あたしのテンションに対し、冷めた様子の愛。
黙って叩かれた付近をさすっている。

いつものことなので、お互いにあまり気にしていない。







「……でも、俺も正直気になってるんだ。姉さんはさ、」







愛はあたしから視線を外して、よく分からない前置きをした。







「んー?」






「トウくんのこと、どう思ってるの?」