俯きがちに玄関のドアを開けて、前を見ると、門のところで寄りかかってる男子発見。






え、ねえ逃げ出していい?もうこの距離で限界なんだけど。あっちあたしに気付いてすらいないのにもう限界なんだけど。






あなた知らないですって装って素通りしちゃダメ?ダメなの?






意を決したあたしはギクシャクしながら恭平に近付く。





「オ、オハヨウ。」





片言ーーーーー!!!!挨拶片言すぎるー!!!!





自分でもびっくりするくらい片言だったよ!





なんだっけ、なんか最近発売されてるロボットより全然片言だったよ!ロボットに負けてる!





ってそんなことどうでも良くて!!!






振り返った恭平は、一瞬目を見開いて、ブッと吹き出した。






え、ちょ、なんで!!!?!





「な、なんで笑うの!!!?」





「いや、なんでもねえよ。行くぞ。」







歩き出した恭平の少し後ろをトボトボ付いていく。






てか、恭平普通すぎない?あたし結構悩んだよ?





結構悩んで出た言葉が片言のおはようもどうかと思うけど悩んだよ?





ちなみに言うと、今も心臓バックバック言ってるよ?





…ハッ。






やっぱりあたしをからかうためか…!!!!






そう考えれば全てに合点が行く!さっき笑ったことを含め!








昨日の行動はあたしをからかうためだったってことだよね!?







なーんだ、解☆決。







あたし1人でテンパっちゃったじゃんか!






今もあたし1人で脳内会議してるだけだけど。






そういえば紫乃に舞香面白いこと考えると百面相するって前に言われたんだけど今なってる?なってるの?






ハタから見たら超変人じゃない?







あ、でも、まあ別に、ね、今面白いことなんて考えてないしね!