この意味不明な人は河西爽也先輩。


あたしの1つ上の学年で、我がバスケ部のエース…のはず。




「いいから先輩、練習してください」


「んー、わかった~」



ベンチに座るあたしの隣に腰かけていた先輩は、気の抜けた返事をしながら立ち上がる。



「んじゃ玲ちゃん、ドリンクの準備よろしくねー」


「あ、はい」



最後に爽やかなスマイルを見せた先輩は、既に練習を始めていた部員の元へ走っていった。