「や、やばいね」
紗々ちゃんが、隣で呆然と立ち尽くしている。
「紗々ちゃん、行くよ!」
「ちょっ、待ってよ」
紗々ちゃんは、慌てて私を追いかけてくる。
「ふん、ふん」
人がたくさんいるから、ぴょんぴょんジャンプして7 組をのぞき込んだ。
「もしかして、いないのかな~?」
紗々ちゃんは、人だかりに苦しそうな表情を浮かべて いる。
「でも、それならこんな人だかりないんじゃないの? 」
私がそう呟けば、紗々ちゃんがうーんと唸ってる。
「毎日こりずにうるさいなぁ!こっちは、まともにお 昼食べらんないじゃない!」
7組から女の子が出てきた。その子は、文句を言って教室の扉を乱暴に閉めた。