「王子様……見てみたい!」
紗々ちゃんの手を握って、見たいとアピールをした。
「……え。でも、みんな王子様のこと見に行くから、 人すごくて見れないと思うよ?」
紗々ちゃんは、困ったような表情だった。
「見れないかもだけど、行ってみよーよ!」
私は、よしって気合いを入れて立ち上がった。
「わかったよー。でも見れなくても知らないよ?」
「見るのー!絶対」
そして、私と紗々ちゃんは王子様のいる2棟にある7組に向かった。
「7組、7組っと~」
「え、あれって……」
7組のある階にきてみたのはいいけど、すごく騒がしい。
それに、人だかりがすごい。