そう、目の前は見たこともない街だった。
私が今踏んでる石を敷き詰めた道が街の入り口のようだ。


だから私は入り口でぼーっとしてる訳で。
ちょっと恥ずかしいが、まあ夢と思えばなんともない。


それよりも気になるのは景色。街がなんとも奇妙なのである。


最初の違和感は建物だった。

西洋風のどっしりした造りをしているものもあれば、
ワラで作っているお家だって点々とある。
あげくは人の何倍もある巨大な野菜の中身をくりぬいて作ったような
不思議な建物まである。
(目の前にはかぼちゃの家があった)


「 これ、おかしいでしょ... 」


他にも違和感は沢山ある。

例えば車がないところ。乗り物は走っていない。道が石詰めな訳だ。

例えば住人は普通の人間に見えるが、なんか不自然なところ。
どこが不自然なのかは分からないけど。

例えば住人の服が個性的なところ。一人一人の服の統一感がない。