「キリ。『結構です』とお断りしないといけないぞ」

ナプキンで口元を上品に拭いながら楓が言った。


「・・・」


「キリ」


誰が見ても拗ねたとわかる顔をして、そっぽを向いた桐を楓が嗜めるように呼ぶ。

「『ケッコーデス』」

そっぽを向いたままそういうと

「ご馳走様でした」

桐は階下へおりてしまった。