『男の子が、そんなんじゃダメでしょっ!ねぇ、せっかくだからお外で遊ぼ!』 そう言って、あの公園へと連れて行ってくれた。 僕にとっては、その公園は初めての大きな世界だった。 『あのね!あれがね、かぶとむし ってゆーんだよ!ねー、りゅうくん。とってよー!かぶとむしー!』 そーだ。あの頃ココちゃんは僕のことを りゅうくん と呼んでいた。