「はいみんな〜そろそろお部屋に戻って〜!!」
いつも通り、看護師さんが時間を告げにやって来た。それを合図に、彼らはあたしにさよならを言いながら手を振る。あたしはこの時が嫌い...このさよならが、"本当のさよなら"になってしまう気がするから...。信じたくたいけど、これが現実。彼らがみんなプレイルームを出て行くと、看護師さんが近寄ってきて、あたしに紙を手渡した。
「何...?」
あたしが不思議そうな顔で彼女を見上げると、ニコッと笑って、名前が書いてあるとこを指さした―‥
「あっ!!」
思わず声が出て、手でふさぐ。
「本当だったんだ...。」
名前には桐山逢[キリヤマアイ]とフリガナ付きで記されていた。
「千乃ちゃんも嘘だと思った?私達もそうだったの。まあ、仕方ないわよ、あいなんて珍しいから。」
あたしは、申し訳ない気持ちになって、紙を持ったままその番号の病室に急いだ。病院で走っちゃいけないってわかってるけど、どうしても謝りたくて...!!
着いた病室は個室で、勢いよくドアを開けるとベッドで雑誌を読んでいる彼と目がバッチリ合ってしまった。
「これで信用したか?」
満足そうにニヤリと笑う彼に無言でうなずいて頭を下げた。
「ごめんなさい...疑ったりし「んでお前の名前は...?」
あたしの言葉を遮って、彼の言葉が重なる。
「だからお前じゃないっつの!!」
「ったく、名前知らなきゃ呼べね〜だろおが。」
「そりゃ...そだけど...。」
「で...?」
そう促されて、言い掛けた時、ふと彼の持っている雑誌が目に入った。
「あんた...そんなの読んでたわけ...?」
彼の手に握られていたのはエロ本だった...。
「もういい!!バカッ!!」
いつも通り、看護師さんが時間を告げにやって来た。それを合図に、彼らはあたしにさよならを言いながら手を振る。あたしはこの時が嫌い...このさよならが、"本当のさよなら"になってしまう気がするから...。信じたくたいけど、これが現実。彼らがみんなプレイルームを出て行くと、看護師さんが近寄ってきて、あたしに紙を手渡した。
「何...?」
あたしが不思議そうな顔で彼女を見上げると、ニコッと笑って、名前が書いてあるとこを指さした―‥
「あっ!!」
思わず声が出て、手でふさぐ。
「本当だったんだ...。」
名前には桐山逢[キリヤマアイ]とフリガナ付きで記されていた。
「千乃ちゃんも嘘だと思った?私達もそうだったの。まあ、仕方ないわよ、あいなんて珍しいから。」
あたしは、申し訳ない気持ちになって、紙を持ったままその番号の病室に急いだ。病院で走っちゃいけないってわかってるけど、どうしても謝りたくて...!!
着いた病室は個室で、勢いよくドアを開けるとベッドで雑誌を読んでいる彼と目がバッチリ合ってしまった。
「これで信用したか?」
満足そうにニヤリと笑う彼に無言でうなずいて頭を下げた。
「ごめんなさい...疑ったりし「んでお前の名前は...?」
あたしの言葉を遮って、彼の言葉が重なる。
「だからお前じゃないっつの!!」
「ったく、名前知らなきゃ呼べね〜だろおが。」
「そりゃ...そだけど...。」
「で...?」
そう促されて、言い掛けた時、ふと彼の持っている雑誌が目に入った。
「あんた...そんなの読んでたわけ...?」
彼の手に握られていたのはエロ本だった...。
「もういい!!バカッ!!」