逢とあたしが出逢ったのは、ちょうど1年前。病院に行くことが習慣になっていたあたしは、その日も病院にいた。ナースステーションに寄ってから、プレイルームに向かうと、中から騒ぎ声がした。ガラス窓を覗くと、子ども達と追いかけっこをしている見知らぬ男がいた。綺麗な顔をしていて、笑顔が可愛くて...気がつけば見とれていた。すると、その彼があたしに気付いて、こちら向かってきた。
「お前だろ、こいつ等が待ってたのは?」
「お前って...あんた誰?」
我に帰ったあたしは、初対面のくせに失礼極まりない彼を睨んだ...つもりだっただけで、あたしより身長の高いせいで見上げただけになっていた。もちろん、彼には見下されるだけだし。
「...い...。」
「はぁ?!」
あまりにも小さい声で、思わず聞き返してしまった。
「ぁい...。」
「はっきり言いなよ!!」
「逢!!」
「あい?!」
「桐山逢。」
「あいなんて、あんた女?」
意味がわかんなくて、バカにしたように笑いあたしを、彼は睨んでいた。
「俺が言ったんだから、お前も言えよ!!」
「あんたが本名言ったらね〜...。」
それだけ言って、彼を廊下に残し、あたしは中に入って行った。
「お前だろ、こいつ等が待ってたのは?」
「お前って...あんた誰?」
我に帰ったあたしは、初対面のくせに失礼極まりない彼を睨んだ...つもりだっただけで、あたしより身長の高いせいで見上げただけになっていた。もちろん、彼には見下されるだけだし。
「...い...。」
「はぁ?!」
あまりにも小さい声で、思わず聞き返してしまった。
「ぁい...。」
「はっきり言いなよ!!」
「逢!!」
「あい?!」
「桐山逢。」
「あいなんて、あんた女?」
意味がわかんなくて、バカにしたように笑いあたしを、彼は睨んでいた。
「俺が言ったんだから、お前も言えよ!!」
「あんたが本名言ったらね〜...。」
それだけ言って、彼を廊下に残し、あたしは中に入って行った。