神田はズバリと言ってのけた。

私は驚愕した。
人見知りで他人には怒りの表情を
見せない神田が。余程イライラが
募っていたのだろう。
主婦は悔しそうに歯ぎしりをしていた。
そして一言言った。

「まあ!よだれまで垂らしちゃって!
きたないわね!」

ぷいと横を向いた。

よだれ?さっき神田の顔に雫がついてる
と思っていたのはよだれだったのか!
お腹が空いていたのだな。