「私が興味あるのは温水だけです」

……。

返す言葉が見つからなかった。
温水好きだったとは。また若いというのに
珍しい趣味だ。
何か面白いコメントを返そうと思ったが
彼女の真剣な眼差しには言い返す隙は
なかった。

「そうか」

私にはこの一言が精一杯だった。

……。

どうにか神田をやる気にさせる方法は
ないだろうか。

ふと前を見ると焼き鳥屋があった。
よくスーパーマーケットの店の前でみる
あれである。