そんなやりとりをしているうちに、
ようやく「とんとん」に着いた。
しかし店内に客がいる様子がない。
店の入口をよく見ると、「定休日」と札が掛かっていた。

私は頭が真っ白になってしまった。
なにせ問題や悩み事があるといつも
ここのコーヒーを飲んで解決してきた。

そう、閃きの場所である。

唖然としている私を見て神田は
ポツリとつぶやいた。

「しょうがないですね。とんとんが定休日ならあそこの公園で話すしかないですね」

と公園の方を指さした。