「なるほど。状況は大体つかめました」

神田はそう言ってポケットから
ホールズをひとつぶ取り出し舐めた。
埃まみれで食べづらいだろう。

しかし待てよ?神田も何かある毎に
飴を舐めている。たばこを吸うように
気晴らしをする為ではなさそうだ。
習慣とは違う気がする。嫌な予感がする。

「神田君はどう思うかね?
女の気持ちは女がよくわかると言うが」