「ありがとう!」



家にかえると、




男からもらったりんごパイを、いもうとに見せました。




「それ、だれからもらったの?」




「男のひと。」




「男のひと?」




「そう。小人さんが来たひと。」




いもうとがすこし、おどろいた顔をしました。




「どうして小人さん、ぼくらのところには来てくれないんだろうね?」




明るく言う兄を、ふくざつそうに見つめました。