「小人さんって、一体どのくらいの大きさなんだろう。」




トムは小人を見たことがないので、小人の大きさがわかりません。




落としあなが小人よりも、小さくあさければ、足をはめるていどのものになってしまいます。




小人をつかまえるつもりのトムはこまりはててしまいました。




ついには大きなためいきをついて、




「やめたやめた。あなほりなんて、しごとでもないのにごめんだよ。」




スコップをほうりだし、家にもどりました。




「こんどはなにをやっているの?」




いもうとが、おかしそうな顔をしてたずねてきます。




げんかんの横のまどをふいていたようです。




トムはあっと口をあけて、




「ああ、そうじなんてしなくていいよ!」




あわててとめようとしました。




ふみだいのイスがあぶなげにカタカタ、と、ゆれていたからです。