「ぼくは、はたらいているから大人なんだ。」




いもうとは、トムのことばにだまってしまいます。




「わかってるよ。ごめん。はたらきたくても、はたらけないんだよね。」




「でもきっと小人さんがびょうきをなおしてくれるよ。」




「ちがうわ。」




しずかにくびをよこにふります。




「わたしのからだがよわくなかったら、もっとたくさんごはんがたべられるわ。」




「お医者代のことかい?」




トムがやさしくたずねると、かなしそうにうなづきました。




「だいじょうぶだよ。」



「しんぱいいらないから。」