「違う!横受身の手の位置は開きすぎたら、肩を痛めちゃう。から手は30度から45度の所で畳を叩く。」

「はい!」



「流石、夏春!」

「美羽はさっきの意味分かる?」

「全く。」

「やっぱり。」


…にしても、練習しにくい。
私が、愛菜と百合に背負い投げをした瞬間。

「下手くそ〜。」

「…」

「ほら。脚狭い!」

「そこ、違う。」


「ゴメン…美羽、ちょっとトイレ」

「分かった。」





「もーーーー!!!うるさいー」

「え?私?」

「そうです!!」

「何でー。アドバイスじゃん。」

「アドバイスにも程があります!」


「あと、当たったら危ないんで。」

「だから、当たらないように頑張って!」

「無理です!」

「え〜。」

「とにかく、先に家に…

「さっき、美羽と尚人一緒に来たでしょ?」

「うん。だから何ですか?」


「あの2人、今日付き合ったんだよ」

「へー。…えっ!!」

「ニヤニヤ」

「なんで、知ってるんですか?」

「そりゃ、今日が2人の記念日だもん。」


「って、私、まだ教えてもらってないー。」

「多分、放課後聞くよ。」

「本当?」

「本当。」



「ゴメンゴメン。」

「あ!夏春。」

「なっ何?」

「帯…」

「帯?」

あ!帯、外れそう…

「よし!おっけー」

「ありがとう。」

「いえいえー」

美羽はこういう所に凄く敏感。

それが美羽の良いところをだと思う

帯をしっかり持ち。よし!っと叫んでから、百合愛菜と大外刈りの練習を始めた