「大丈夫だよ。」



きつねの言葉に顔を上げます。



たまった涙がキラキラ光っています。



「だけど、この森の中にあるものを自分のものにしたり、キズつけたりしてはいけないよ。」



「ええ。」



「けしてしないでね。」


きつねはそう言うと、森の中に消えていきました。