「健斗」

「ん?」

「今日さぁどっか行って
 キャッチボールぐらいしねぇ?」

「わりぃ。俺さぁ今日これから
 ちょっと行かなきゃ行けねぇ所が
 あんだよ・・・悪いな」

「そっかぁ・・・じゃぁしゃあないな」

「明日から気合い入れ直して
 頑張ろうぜ♪」

「おぅ。分かった。じゃぁ明日な」

「おぅ朝練で」

 練習ないって・・・

 どんだけだよ・・・マジで

 でも、健斗のヤツどこ行くんだ?

 まぁいいか。

(キーンコーンカーンコーン)

「気をつけて帰れよ」

『さよなら~』

 どうすっかな・・・

 おとなしく帰るのもな・・・

 バッティングセンターでも

 寄って帰っかな・・・あ!!!

 涙と帰ればいいじゃん♪

 俺はバカだな・・・

 行ってみっか♪

「涙いるか?」

「龍君♪」

「これから何かある?」

「え?わたし?」

「お前しかいねぇだろ」

「わたしは何もないよ?
 龍君は部活頑張ってね」

「いや、今日部活ないらしいんだ。
 だから一緒に帰ろうかと思って」

「本当?」

「あぁ。涙がよければ・・・」

「嬉しい♪」

「友達はいいのか?」

「夢華?」

「あぁ。」

「大丈夫だよ?夢華はバイトが
 あるらしいから」

「そっか」