俺の女とか・・・誰だかも知らねぇのに。
「そう?アンタ・・・。
 その汚い手どかしてくんねぇか?」

「えっ!?手!?」

「そう手!!コイツのケツに当ててるその手!!!」

「わわわわわわわしは・・・触ってなんかいないぞ!!!
 ふざけたことを言うな!!!」

「ふざけた事言ってんのはそっちだろ?
 朝から何やってんの?」

(ザワザワザワザワ・・・)
 周りの奴らもやっと気づいたか。
 ったくおせぇんだよ・・・。
 まだ言い訳言ってやがるこのジジィ・・・。
 早く認めろよ

「おいおっさん。早く認めろっつてんのわかんねぇ?」

「だだだだから触ってないと言ってるだろ!!!」

「じゃぁなんでコイツこんなに震えながら泣いてんの?」

「そそそそそそんなの知るか!!!」

「チッ・・・ジジィ・・・テメェ・・・。
 早く認めろよ!!!!コノヤロー」

 めんどくさいな朝から。
 ったく・・・。
 
「すまなかった・・・。もう二度としないから・・・
 警察にだけはどうか頼む言わないでくれ・・・。」

「ふざけた事言うなよおっさん?
 散々触っといて警察に言わないでくれって無理だろ?」

「本当にすまなかった・・・お嬢さん。
 つい魔がさしてしまって。」

「もういいから・・・」

「えっ?お前もういいって何だよ?
 散々最低な事されたんだぞ?」

「もういいから・・・お願い・・・恐い・・・。
 見たくない・・・。」

 恐いんだ・・・。しゃぁない。

「分かった。じゃぁおっさん・・・早く消えて?
 二度と俺の女に手出すなよな。」

「本当に申し訳なかった・・・。」

 はぁ~終わった。
 大丈夫か?アイツ・・・?
 
「ありがとう・・・ございました・・・」

 ん?震えてるけど?

「いや俺は平気だけどアンタは?」

「もう大丈夫・・・本当にありがとう・・。」

 大丈夫ってめちゃくちゃ震えてるじゃねぇかよ?
 絶対大丈夫じゃねぇじゃんコイツ・・・。
 ずっと俺の学ラン掴んでるし。
 恐かったんだな・・・。