『なんか龍太郎すげぇな』


『あぁ。なんか俺等よりも一段は
 確実に上をいってるよな?』


『だな・・・。でも龍太郎だから
 全然嫌味じゃないよな』



『だよな』





「なぁ海崎」



「はい?」



「お前さぁ彼女いるんだってな」




「え!?何ですかいきなり」



「いや、お前は羨ましいな」



「そうですか?」



「あぁ。何もかも兼ね備えてる」



「そんな事ないっすよ」



「いや、お前カッコイイし。
 男の俺でもお前はカッコイイと思う」


「あ、ありがとうございます」



「野球のセンスもあるしな」



「いや、まだまだ全然。」



「しかも律儀だ。お前になりたい」



「はぁ・・・?俺は自分あんま好きじゃ
 ないですけどね・・・」



「何で?」




「なんか、中途半端だし。
 肝心な事は何一つちゃんと言えないん
 ですよね俺・・・」




「彼女にか?」



「まぁ・・・いろいろですかね」




「お前も一応悩みあるんだな」



「そりゃぁありますよ」



「そっかそっか」