「今更???」

「えっ!?」

「ほら行くぞ」

「あっ、うん」

 変なやつ・・・同じ場所に行くのになんで
 バラバラに行く必要があんだよ。
 本当におもしろいヤツだな♪

「あの~海崎くん?」

「ん?」

「好きな人いる?」

「えっ!?」

 いきなり何だよコイツ・・・。
 好きなヤツ?俺に?
 考えたこともなかった・・・。

「いない。つうか俺・・・好きってどんな事か
 よく分かんねぇ」

「そっか・・・。」

「なぁ?好きってどんな気持ちになるんだ?」

「う~んと・・・人によって違うけど・・・
わたしは、
その人と一緒にいてドキドキしたり、目が合ったら顔が赤くなったり
その人の一言で嬉しくなったり悲しくなったり・・・すごく胸が
苦しくなっちゃうんだ・・・」

 ドキドキしたり・・・顔が赤くなったり・・・
 苦しくなる?

「恋ってめんどうだな」

「うん・・・」

 えっ?なんでいきなりテンション下がったんだコイツ?

「でも・・・恋も悪くないんだろうな」

「うん♪」

 なんだ!?いきなりテンション上がったし・・・?

(その人の一言で嬉しくなったり悲しくなったり・・・)

 もしかして・・・神山って俺のこと・・・
 いや、今日初めて会って
 それはないな・・・。
 ちょっと残念かも?ん?
 ん?なんで残念がる必要があるんだ?

「海崎君?今日は本当にありがとうね」

「あ~うん。平気だよ。 
 お前とも知り合えたしな?」

「えっ?」

 うぉ!?赤くなったコイツ・・・
 やっぱコイツ・・・。
 いや・・・それはない!!!

「わたしも海崎君とお話できて良かった」

「おぅ。着いたな・・・」

 なんかすっげぇ~残念。
 もっと一緒にいたかったな・・・。
 
「あっ!!」

「ん?」

「あの・・・もし海崎君が嫌じゃなければ
 なんだけど・・・」

「何?」

「わたし明日お弁当作ってきても
 いいかな・・・?」