「エヘヘ♪なんか嬉しいなぁ」

「何で?」

「龍君と並んで一緒に歩ける日が来る
 なんて思わなかったから・・・」

「涙・・・?」

「絶対に・・・好きになってもらえる・・・
 なんて思わなかったから・・・グスッ・・・
 一生叶わない恋だって思ってたから・・・」

「涙・・・俺は・・・正直・・・女に興味なんて
 
 なかったけど・・・お前に会ってからは

 野球以外に大切になものが出来たんだ。

 だから、ありがとな?俺に恋愛の楽しさを

 教えてくれて・・・」

「龍君・・・わたしこそ・・・

 ありがとう・・・龍君に出会えて本当に

 わたしは幸せだよ・・・」

「ぜってぇ離さないから。
 何があっても離さねぇから・・・」

「うん・・・グスッ・・・」

 
 俺は幸せだな・・・

 最高の女とめぐり合えて・・・

 野球を思いっきり出来て・・・

 こんな幸せでいいのかな・・・

「着いたぞ。泣くなよ?」

「うん・・・もう大丈夫♪」

「おぅ。」

「これでいいかな?」

「涙がいいのでいいよ。」

「うん♪」

「いくら?」

「400えんだよ。わたしが
 出すから大丈夫」

「いや、俺が出す。彼女に金出させるなんて
 男として終わってる」

「でも・・・わたしが撮りたいって
 言ったんだし悪いよ・・・?」

「気にすんな。両替してくっから
 待ってろ」

「うん・・・ごめんね?ありがと」

「おぅ」

 そんな恐縮すんなよ・・・

 なんか逆に変な気遣いそうだ・・・

 お!あったあった

「あの~海崎君ですよね・・・?」

 は?誰・・・?