――― 起きた時はすでに朝であり、 禁忌を踏んだ証に俺の左腕を枕として使って 寝ている桐里と自分の身が同じである故、 一つの布団にくるまる。 「…宗十郎さま…」 「桐里。私が桐島様に報告をする、 たとえ反対されようと俺はお前しかいない」 頬に軽く唇を触れさせ、 汚れた着物を着つけて 早急に新しいものに着替えに行く。 待ち伏せていた菊乃丞が 俺の部屋の中にくつろいでいた。