心苦しさが増してしまうのは、

霧里が純粋だったから。


済まない、霧里。


俺は自分のことを

人の所為にしてやまないらしい。


いつか、

自分を自分に認めてもらえるぐらいの男となったとき、

霧里と繋がりたい。


秋良の思惑、

桐島様の桐島園の役者が娘に好意を迫ろうとしているのを

その方に知られれば、

どうなるかは言わなくてもいい。



「お前の名前は霧里、ではない。


桐里、だ」


読みを文字って、

自分たちの共通する読みと


二人の子供であることを明かす名。