投げられる質問に困りながらも 丁寧に答えていっていた霧里が、具合の悪い様子で、 「すみません、 しばらく席を外させてもらいます」 「駄目だ。 何処へ行く、私らは客だ」 初めての酒に酔っているようで 顔を赤くし、俺に助けを求めるような目をしたと思えば、 目を反らしたのだ。 「お前が欲しい…霧里」