「宗十郎様の心を受け取れません。

私は傀儡です」



たった一夜の物語が終結させられてしまう…。



葵屋まで送るわけだが、


帰り道の茶屋に憩などしていられるわけがない。


「菊乃丞、どういうつもりだ」


「…宗十郎、葵屋に騙されるつもりか。

あの霧里は代官ですら手に触れられない女。

裏があると思わないのか」



「霧里を疑うのか?」