「…い、行きたくはありません」

「何を言っている。

他の多くの女中の夢なのじゃ、

桐里が選べるわけない」


「嫌です、嫌なのです!

宗十郎様を愛しているからなのです」


自分の石を言った直ぐ、

絵島様は誰かを連れてきたのです。

槍の先に歩かされている宗十郎様が傷だらけの顔で、

私と檻を挟んで座らせられました。


「…嘘…そんな…」


「すまない…桐里」


「私のせいで…、

宗十郎様が傷ついたのですね。

どうしてこんなに罪深いのでしょうか」


格子の間に手を入れ両手をつなぎ、

見つめ合うのです。