此処から始まる逃亡生活は

終わりが見えなかったのだ。

秋良からの追ってとお上からの追撃が大きすぎた。


「宗十郎様…

宗十郎様はどこに行かれるつもりなのですか」

「京だ京へ急ごう」


運は俺たちに味方してくれるのだろうと思いつつも、

砕け散ることを突きつけられることになってしまった。


「菊乃丞様!

屋敷に幕府が囲まれています!」


「急げ、宗十郎!

ここから早急逃げ延びてみろ!」