江戸を歩きひたすら桐里を探した。 なるべくに世の顔を知ら絞めてしまうと 混乱してしまうからだ。 「あ…」 「…おりん…か?」 彼女は昨日、 桐里と共にいた娘。 「昨日はありがとうございました。 おかげで命が助かり、 弟の面倒を見られます」 「いいや、 世は何もしていない。 桐里のおかげだ」 「…そうですね」 空気を読むおりんは世の名前を出さず、 何をしているか察してくれた。