「おはよう」

「おはよう。今朝はずいぶんと来るのが遅かったじゃない?寝坊でもしたの?ってまぁ!?」



お皿を並べていたお母さんが振り返って驚く。


「今日は伊織くんとデートね?!オシャレなんかしちゃって!それお母さんが買って上げた服よね!?」


「べ、別に違うから!服選ぶのめんどくさかったからこれにしただけだし!一着しか無かったからよ」


「そんな事言っちゃって!葵もやっとそう言う年頃なのね。ちょっと待ってて!お母さんがもっとオシャレにして上げるから!」


「ちょ、ちょっとお母さん!?」


人の制止も聞かずどこかへ走って行ってしまうお母さん。

こういうコトになると思ったのよね…。


それにしても何しに行ったのかしら。



「葵これしなさい!」


そう言って戻ってきたお母さんに渡されたのは


「ベルト…?」