伊織の言葉に涙が落ちる。

だって私も…



「伊織…好き」



だから、今回に限りその俺様発言も許してあげる。

普通だったら文句言ってるんだから。



「…っ。葵、それ反則」

「反則って何が…んっ」



伊織に聞き返したところでキスされた。

それはお互いを確かめるような愛のキス。

そのキスは私の涙の味がした。



「葵、俺から絶対離れるなよ?」


私の涙を拭う伊織。

とろけそうなキスをされて何も考えられない。

だけど伊織の声だけは鮮明に聞こえて。