「あいつは前に俺が遊んでたときの女。俺に未練?みたいなものがあったらしくて」


胸にちくちくと針が刺さる。



それでも聞かなくちゃいけない。これは私が望んだことだから。



「キスされた後告白された。でも、ちゃんと断ってきたから」



「信じてもらえねぇかもししれないけど」と言う伊織に首を横に振る。


伊織は冗談は言ってもウソはつかないって分かってるから。




「私は、伊織を信じてる」

「…っ!サンキュー。葵、こっち来て」



呼ばれて伊織のそばによる。



「きゃっ!ちょっと、伊織!?」

「ん。いい眺め」