「…葵?」


寝ていたのか声が掠れている。


その低音にでさえ胸が高鳴ってしまって。



やっぱり伊織が好きなんだって心の底から思う。



「何寝ぼけてんのよ。早く起きて」


「怒ってんの?」


「当たり前でしょ!?」



2週間も連絡してこないなんて普通怒るわよ。


今まで嫌ってぐらいにつきまとってたのに。



「…ごめん、今まで連絡しなくて」


「ホントよ!こっちがどれだけ心配したと思ってんの…!!」