なんとしても1人で帰らなければ。



「バイバイ!葵」

「またな!葵ちゃん」



「ええ。また明日、美桜、恭祐くん」




そう思った私は2人を見送って逃げるこ
とにした。



お母さんに挨拶をしたら走って逃げよう。




遠くまで行けば見つからないハズ。


……学校まで戻れば帰れるし。そこまでの道順は覚えてる。



「っ!?」


枢伊織から逃走する段取りを考えていたところで右手が温かいものに包まれた。