「んー…」

ジリリリリリリリリ!

あたしは得意の空手チョップで止めようとする。

「って、ん?」

何で止まったの?

「変だわ…これも夢?」

「夢じゃないよ。みなちゃん」

目を開けると、怒った顔をする春が立っていた。

「何であたしの部屋に春がいるの?」

「はあ…みなちゃんってば、馬鹿じゃない!?」

キーンと耳元で叫ばれて、頭が覚める。

起きて早々に、馬鹿って…しかも弟から言われるなんて…。

「酷いわ…」