見たくないものを見たわ…。

あたしはその場から急いで離れる。

気付かれないように静かに。

そして、学校から走って家まで帰った。

「ただいま!」

「おかえりーみなちゃ…ん?どうしたの?」

「え?」

「何で…泣いてるの?」

春に言われるまで、あたしは泣いていたことさえ気付かないなんて…。

「ふふふふふふふふ」

「みなちゃんが、壊れた!?」

可笑しくて笑うしかないじゃない。