「全校生徒の皆さん。今から言う事を聞いていて下さい」

伝えなきゃいけない。

この思いを。

「あたしはー…っ」

息が鼓動が速く、荒くなっていく。

あたしはそれでも伝えないといけないの。

もしかしたら、このまま終わってしまうかもしれない。

「あたしはー…っ！佐々木伸-ｻｻｷｼﾝ-の事が好きです！」

やっとの事で出た言葉は、この言葉だけ。

でもその瞬間…あたしの淡い恋心は脆くも儚く朽ちていった。