好きだから。
違う。
友達だから。
少し違う。
親友だから。
それも少し違う。
じゃあどうしてだろう。
自分に自問してみた。
来てくれると思ってた。
…思ってない。
来てくれると信じてた。
…信じてない。
あぁ、わかった。
全部全部…そうだと思いたかっただけ。
そうだと信じたかっただけ。
だから来てくれないとわかっていた。
もういつものように戻れないと知っていた。
明日から…違った生活になることも。
明日から…隣にいた貴方が居なくなることも。
全部全部、何処かで感じてた。
少し考えれば直ぐに出た答え。
だけどそう簡単に考えを現実として見る事は出来なかった。
わかっていながら、何処かで知っていながら、それでもそうじゃないと信じたい。
そうじゃないと思いたい。
ただそんな考えがぐるぐると何度も脳内で回って…
明日は…隣にいてくれるよね。
そう届きもしない願いを込めた。
[なんか疲れたから寝るね。]
「そっか。おやすみ。」
「ゆっくり休めよ。熱、早く下げて学校こい。」
優しい斗間君とは違い、学校に来いとか言ってきた翔ちゃん。
だけど、いつもと変わらずに居てくれたことが救いだった。
熱なんてあったんだと思ったら、
今更に感じる頭の痛さや体のだるさ。
いろんな事を考えすぎたせいもあると思うけどね。
2人の返事に苦笑いを向け頷いた後、重たくなった瞼を閉じた。
いつもの明日があるようにと
叶うことのない祈りをしながら。