だけど、最後に見えたのは握っていた花を落とし…それと同時に離れた手。



内容のわからない約束はきっと守れなかったんだと思う。





とても、懐かしい風景だった。

見た事もない場所なのに…そう感じる。


キラキラ光り輝くものではなかったけれど、大切そうに流されていく映像は記憶の奥へ奥へと潜り込んできて…






途端に消えたかと思えば小さく芽を出す。

思い出せと言わんばかりに。





「…か…なり…也佳!」



でも、現実が私を引き戻して行く。




忘れろと言わんばかりに。