どうなるかは神のみぞ知る。だけど、努力もしませんでした、では龍さんに申し訳ない。

 考えに考えた私は、とっておきの秘策を出すことにした。

 あまりお酒に強くない私は、ワインを一杯ほど飲めばリラックスするはずだ、と考えたのだ。

 だけど折角起き上がって台所に行ってみると、ワインは姉が全部一人であけた後だった。恐らく、私達の旅行に興奮してまた酒盛りをしたのであろう。テーブルは散らかったままで、何とかベッドまではいったらしい姉の姿は既にない。

 ・・・もう、お姉ちゃんたら。

 私は仕方なく、戸棚を色々あけて日本酒を取り出した。以前うちで料理を作ってくれるときに、この家には酒がない!と唸った龍さんが買ってきたものだ。

 それをコップに半分ほど。

 ぐいーっと飲み干した。


「・・・わお」

 私は瞬きをしてシンクを掴む。

 ぐら~っと来たのだ。・・・このお酒、強いのかな、もしかして。

 真っ暗な台所ではそれ判らず、私はとりあえずと片付けて部屋に戻る。その時には足元はよたついていた。

 体が熱をもつのがわかる。顔も熱くなってきていて、指先から湯気が見えるかのようだ。

 ・・・とりあえず、成功だわ。

 ぼんやりした頭でそう考えて、私は布団の中に潜り込んだ。

 いい夢を見たい。そして、明日はちゃんと笑顔で――――――――――・・・・


 すぐに眠りに落ちた。