僕が大学を卒業すると同時に百合子と結婚した。

百合子の病状も良くて、幸せな毎日だった。


僕がプロポーズした時に、百合子は嬉しそうにコクッと頷いてくれた。



でも少し厳しい顔をして、条件があると言った。


「あたしは体が弱くて、いつ死ぬか分からない・・
亮ちゃんに迷惑かけるし、傷つけると思う。

でも・・結婚するなら当然あたしは子供を望むわ。

愛する人の子供を産みたいって思うのが普通でしょ?

それを許してほしいの。

そして子供を助けてあげてね?

あたしの命と引き換えにしても」


僕は頷くしかなかった。