今日で俺は会社を辞めた。 それについては後悔なんてない。 ただ、どうしてもっと早く・・・菜花が生きている間にできなかったんだろう。 俺はいつもそうだ。 大事なことは最後に気付く。 気付いたときにはもう遅いんだ。 だけど、俺は これからもそうやって生きていくんだろう。 でも菜花はこんな俺でもずっと笑っていてくれると思うんだ。 いつもの笑顔で。 朝日を浴びながら新しい職場に向って歩き出した。