人ごみをかき分けて、駅のホームを出る。
額にはうっすら汗を浮かべ、シワくちゃになった制服を元に戻す。
さっきまでの窮屈な空間から解放されて、ため息をつく。
知らないおじさんの肘が胸に当たったり、OL風のお姉さんの高いヒールに足を踏まれたり。
これだから満員電車はキライ!
あたしが降りる駅は電車から降りてくる人もたくさんいて、
身長150センチの中学生並の体は押し潰されそうになる。
「こんなところにビルなんかあるからいけないの!」
駅を出るとすぐに見えてくる大型ビルを見上げて睨んだ。
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